PVC NEWS 7月号に【再生塩ビの「バトン」をつなぐリサイクル企業】で掲載されました。
住宅やオフィス空間を彩る塩ビ壁紙は、デザイン性、施工性の高いスグレモノです。
しかし、塩ビフィルムとパルプの複合製品であるためリサイクルしにくいのが難点。
わが国の壁紙生産量は約6億㎡。93%を占める塩化ビニール樹脂は重量で約18万t、廃棄量は約10万tになります。そのうちのリサイクルはわずか1%程しかなく、大半が埋立処分となっており、リサイクルが最も難しい分野と言われています。
廃棄物法や建設リサイクル法により塩ビ壁紙の廃棄処分は厳しくなる一方。また塩ビに対するダイオキシン発生の懸念も完全には払拭されていないのが現状です。
エコロでは、このような課題に対して壁紙の100%リサイクル可能な「壁紙リサイクルシステム」を開発しました。
ラインに投入された廃塩ビ壁紙は、まず1センチ角程度に細かく破砕され叩解機で塩ビ層とパルプ層に分解します。(鋸刃状の細かい突起を高速回転させて表層を削り取る)。
続いて、遠心分離機(高速回転する金属製のメッシュ円盤で塩ビとパルプを分離する装置。ここでパルプの大半が回収される)、分離タワー(風力と比重差を利用して塩ビ分に残る微量のパルプ分を完全除去する装置。この工程を2回繰り返す)、振動篩機という4重もの分離工程を経て、それぞれがリサイクル原料として回収されます。